神秘的な裏見の滝「棚下不動の滝」

棚下不動の滝

群馬県渋川市にある「棚下不動の滝」は裏側から滝が見られる”裏見の滝”。「日本の滝百選」にも選ばれた名瀑です。

JR上越線「津久田」駅より徒歩30分で滝入口の駐車場に到着。
奥には不動明王が鎮座しています。東日本大震災の時に崩れ落ちた巨石に、亡くなられた方々の鎮魂の思いを込めて彫られました。


2011年の震災で従来の参道が崩壊。2019年の豪雨では新しく作られた参道の階段が流され暫くの間、通行止めに。
2020年8月に新しい階段が付け替えられて見学が再開しました。

坂道を上るとすぐに棚下不動堂があります。以前のお堂は火災で焼失し、現在のお堂はその後再建されたもの。

ここからも滝が見えています。階段とわずかな山道を歩いて滝まではすぐです。

赤城山の溶岩が造った37mの断崖から滝が流れ落ちています。岩盤の隙間から一気に下る姿は勇壮そのものです。
不動堂の「奥の院」が見えています。

滝の裏側は崖をえぐったような洞窟になっています。ここでは石積が見られます。
多くの方たちの祈りがこもった神聖な場所なのですね。

目の前が水のカ-テンのようです。裏側から滝を見ることは、なかなか経験できません。
新鮮で不思議な感覚でした。

流れ落ちる”しぶき”が青空を背景にきらきらと輝いています。

朝早かったため私以外、何方も居ません。神秘的な絶景を独り占めです。
時には滝に打たれる修験者が見られるそうで、霊験あらたかな場所とされています。

滝つぼの近くまで降りることができます。それほど水量は多くありませんが、間近で滝を見上げると結構な迫力です。

利根川や上越線の第三利根川橋梁の絶景が見られる展望台。ここは”橋梁を走る上越線の電車”が撮影できる人気のフォトスポットです。

近くで見る第三利根川橋梁。レンガ造りの橋桁が歴史を感じます。

廃校となった「旧赤城村立棚下小学校」の木造校舎。過疎の影響で1998年に閉校。
今は工房の会社が使用されているようです。

裏見の滝としては鍋ケ滝(熊本県)や裏見ケ滝(東京都)が有名ですが、棚下不動の滝もそれらと肩を並べる魅力ある滝です。