群馬県沼田市にある「吹割の滝」は高さ7m、幅30mの滝。
片品川の流れで浸食された割れ目に河水が轟々と落下・飛散しています。その姿から”東洋のナイアガラ”と呼ばれました。
国の天然記念物及び名勝、「日本の滝百選」にも選ばれています。
JR上越線沼田駅から関越交通バス1番のりば「鎌田~鳩待峠行バス連絡所・大清水・丸沼高原スキ-場行」に乗車し、45分で吹割の滝バス停で下車。
川に沿って遊歩道が整備されています。片品川をすぐ横から眺めることができます。
水量の多い時期で、遊歩道から見る川の流れは怖いぐらいの迫力です。
岩の割れ目に大量の河水が三方向から流れ落ちます。跳ね返る水しぶきが降りかかってきます。
右奥には浮島橋と浮島が見えています。浮島の観音堂には名匠・左甚五郎作といわれる「浮島如意輪観音」が安置されています。
ロ-プやカラ-コ-ンで仕切られていますが、けっこう滝の直前まで近寄ることができます。
”吹割の滝”の滝壺は、竜宮城に通じているとの伝説があります。
「その昔、村で祝儀などの振舞ごとがあるたび、竜宮から膳椀を借りていました。必要になるとお願いの手紙を書いて滝に投げ込みます。
ある年手違いで一組だけ返し忘れ、それ以後膳椀を借りることが出来なくなりました」
返し忘れた膳椀が今でも”竜宮の椀”として大切に保管されています。
下流の「鱒飛の滝」は高さ15m、幅6mあまりの滝。鱒が遡上するため、滝を越えようと必死に飛び跳ねていたことに名が由来します。
片品川上流のひら川合流点から下流の栗原川合流点の間は雄大な渓谷。
「般若岩」などの岸壁群がみられ、独特の渓谷美が形成されています。
川の中央にある「獅子岩」。形状が獅子に似ています。
3つの観瀑台があり、そこからは吹割の滝を上から眺めることができます。滝の全体像が見られ圧巻の光景です。
吹割の滝は”上毛かるた”にも詠まれています。「滝は吹割 片品渓谷」