東京にある3つのレトロで素敵な洋館を紹介します。
【鳩山会館】(文京区音羽1-7-1)
明治時代の政治家「鳩山一郎」によって大正13年に建てられたイギリス風洋館。庭園には四季折々の花々が咲き誇ります。
ドラマ・映画、CMのロケ地として度々使われています。
東京メトロ有楽町線 江戸川橋駅から徒歩7分。入場料大人600円です。
「休館日=月曜日(祝日の場合は翌平日)休館期間=1~2月、8月、開館時間=10:00~16:00(入館は15:00迄)」
ちょうど秋バラが咲き始めていました。”洋館とバラ”美しい景観です。庭には柑橘類も実をつけていました。
館内へ入ってみます。
1Fの庭に面した部分がサンルームになっています。
2Fは元々3部屋の寝室を、修復時に間仕切りを撤去して大広間に改造。 窓越しにバラが咲く庭園が眺められます 。
階段の踊り場には”五重塔の上を鳩が舞う図柄”の「ステンドグラス」
離れの周りにもバラが咲いています(離れは外観のみの見学)
【旧前田家本邸・洋館】(目黒区駒場4-3-55)
旧加賀藩前田家の本邸で昭和4年に当地に竣工。英国のカントリ-ハウス風の意匠でまとめられています。
家族の生活の場であるとともに、迎賓館としての機能も兼ね備えています。国の重要文化財。
京王井の頭線「駒場東大前」駅から徒歩8分。見学無料です。
「開館日=水~日曜日・祝日(年末年始を除く)、開館時間=9:00~16:30」
正面には来賓を迎えるための車寄せが張り出しています。外壁は表面に引っ掻き傷をつけたスクラッチタイル。この時代の建物装飾に多く使われています。
やはり洋館には暖炉がよく似合います。
食器などの調度類も高価でおしゃれ。
大階段の中二階窓は縦長3連ア-チのステンドグラス。ガラスは落ち着いた山吹色です。
夫人の寝室は豪華なカ-テンや絨毯が用いられ、ひと際優雅さが感じられる部屋。
書斎の壁には瀟洒な「金唐紙」が用いられています。
華族の邸宅が敷地と共に、ほぼそのままの形で残っているのは大変貴重です。
【旧岩崎邸庭園】(台東区池之端1-3-45)
旧岩崎庭園は明治29年に岩崎彌太郎の長男、久彌の本邸としてつくられました。
洋館はジョサイア・コンドルの設計でイギリス・ルネッサンス様式やイスラム風のモティ-フが採り入れられています。
洋館と撞球(どうきゅう)室は国の重要文化財に指定され、後に和館の大広間が追加認定されました。
JR上野駅・京成上野駅より徒歩8分、東京メトロ千代田線湯島駅より徒歩3分。
入園料大人400円。
「休園日=年末年始、開園時間=9:00~17:00(入園は16:30迄)」
1F・2Fのベランダには列柱が並んでいます。1Fの列柱はトスカナ式、2Fがイオニア式です。宮殿のような優雅さがあります。
庭園に面したサンルーム。
2Fの客間には貴重な「金唐革紙(きんからかわし)」が壁一面に貼られています。
オランダの交易船がもたらした金唐革を和紙で模造加工したもの。
カントリーハウスのイメ-ジも邸内随所に見られます。
撞球室(ビリヤード場)もコンドルの設計。洋館から離れた位置に別棟として建てられました。スイスの山小屋風の造りです。
いかがだったでしょうか。
どの建物も魅力的ですが、それぞれの特徴を探し出すのも楽しみの一つです。