日光社寺の門前町、西部地域の観光名所を巡ってみます。

まず「石升(いします)の道」に。石升の道は自然石をくり抜いた升を石管でつないだ大正時代の水道。
田母沢御用邸の湧水が水源です。今でも生活用水として使用されています。

夏でも冷たい水が流れます。湧水で冷やしたすいかや野菜は格別な味でしょうね。

「日光田母沢御用邸」(日光市本町8-27)は明治32年に大正天皇の静養地として造営。
当時、赤坂離宮で使われていた建物の一部を移築し、そのほかの建物は新築されました。
昭和22年に廃止されるまで、三代にわたり天皇・皇太子に利用されてきました。

建物は江戸・明治・大正と三時代の建築様式が用いられています。
平成15年に国の重要文化財に指定。入園料や開館時間などの詳細は公式HPで確認して下さい。

御用邸から「憾満ヶ淵」、「並び地蔵」へ

「憾満ヶ淵」は男体山から噴出した溶岩によってできた奇石と大谷川の清流が作り出した渓谷美。

荒々しくも美しい渓流。

「並び地蔵」は行きと帰りでお地蔵様の数が違うため”化け地蔵”ともいわれます。
この地蔵群は日光山を再興した慈眼大師天海の門弟たちが「過去万霊 自己菩提」のために彫ったもの。
辺りには妖しい雰囲気が漂っています。夜間には近寄り難い場所です。

明治35年の台風による洪水によって、約100体あったお地蔵さんのうち約30体が流失。

頭部が損傷されているお地蔵さんも多いです。

大谷川の川岸に”野生のフジ”が咲いています。紫が鮮やかな花房です。

国道120号沿いの「日光真光教会」(日光市本町1-6)、この石造りの教会は北関東最古の洋風建築物。栃木県の有形文化財です。

内部の見学は自由です。石造りの荘厳な教会で、ステンドグラスも艶やかでした。

「金谷ベ-カリー」で名物の”カレ-パン”をお土産に購入。隣接する「金谷ホテル歴史館」では”ぼたんまつり”が開催されています。
この歴史館は江戸時代の武家屋敷で、金谷ホテルの創業時に使われていた建物。平成27年に補強・修復工事のあと「資料展示室」を併設して一般公開されています。

伝統ある街並みの門前町。日光の名物”羊羹”や”ゆば”、日光彫などのお店が立ち並びます。これらのお店を訪ね歩くのも、日光を訪れた時の楽しみです。