情緒あふれる門前町、成田

新勝寺の参道

成田市は国際空港があるので皆さんによく知られている街です。
元々は「新勝寺」の門前町として発展し風情ある参道が有名。参道にはうなぎや和菓子などの老舗店が軒を並べています。
JR成田駅または京成成田駅から歩いてすぐ参道となります。新勝寺までは歩いて10分ほど。

参道の入口付近にある「薬師堂」、このお堂は1655年に成田山本堂として建立された建物です。


年々増加する参拝客に対応するため新しく本堂を建立することになり、それに伴い薬師堂と名称をかえて当地に移転されました。

新勝寺に向かう参道は下りの坂道

うなぎの有名店「川豊」。よくテレビで見るとおり店頭では職人さんがうなぎを捌いています。観光客で大変混雑していました。整理券を配っています。

三階建て木造建築で参道のシンボル的な「大野屋旅館」は屋上に造られた望楼が特徴。創業は江戸中期ですが、現在の建物は昭和10年に建築されたもの。
その向かいにある「三橋薬局」も江戸時代に創業した漢方薬局です。”一粒丸(いちりゅうがん)”というおなかの家伝薬が有名。
双方とも国有形登録文化財に指定された歴史的建造物です。

新勝寺は1000年以上の歴史を誇る古刹。年間の参拝者が1000万人を超え、海外からの観光客も大勢訪れます。
節分に行われる役者やお相撲さんによる”豆まき”は大人気の行事ですね。


最初に目にする「総門」は開基1070年の記念事業により、2008年に建立。高さ15mもある荘厳な門です。

「仁王門」は国の重要文化財。門の中央にある「魚がし」と書かれた赤い提灯は、東京・築地の旦那衆が奉納したもので重量800キログラムもあります。
新勝寺には他にも「三重塔」「釈迦堂」「額堂」「光明堂」が国の重要文化財です。

階段を上って大本堂へ

大本堂は1986年に建立された比較的新しい建物

「三重塔」は色彩鮮やかです。雲水紋の彫刻を施した垂木は一枚板で造られた珍しいもの

「釈迦堂」は江戸時代後期に建立された旧本堂。回廊に施された彫刻は素晴らしく、じっくりと見て回りました。
「光明堂」は釈迦堂の前の本堂で江戸時代中期の建物

「額堂」は奉納された額や絵馬を飾るためのお堂。額堂床下には「七代目市川團十郎」の石像があります。
新勝寺は「初代市川團十郎」を初め多くの歌舞伎役者の厚い信仰を受けてきました。そのことから歌舞伎「成田屋」の屋号が生まれています。

隣接する「成田山公園」は桜や梅、紅葉の名所です

緑豊かな公園で3つの池が散在しています

園内には人工の滝もあり池に注ぎこんでいます。小川では苔むした景観も見られました

「平和の大塔」は高さ58mもあり平和を象徴する塔

成田は平成28年に「北総四都市江戸紀行・江戸を感じる北総の町並み」のスト-リ-で銚子、佐原、佐倉とともに日本遺産に認定されました。

他の見所も紹介します。

【さくら山公園】・・・成田市駒井野1338-1
成田国際空港に隣接した公園。JR成田駅からバスで15分です。
離着陸する飛行機と桜の写真が撮れる場所として人気のフォトスポット。でも飛行機がどの方向から飛んでくるのかさっぱり分かりません。

【宗吾霊堂】・・・成田市宗吾1-558
京成線宗吾参道駅から徒歩15分。紫陽花の名所として有名です。
大本堂裏には7000株のあじさい園があります。白い花弁が集まり、鈴なりに花が咲く「柏葉アジサイ」の名所です。