群馬県の「八ッ場ダム」は利根川の氾濫による洪水被害の防止と首都圏の生活・工業用水の確保のために計画され、平成7年にダム建設事業が動き出します。
しかし平成21年に政治的判断で突然のダム建設中止に。その後、様々な紆余曲折を経て平成28年に工事が再開。そして令和2年3月にようやく八ッ場ダムが完成しました。
平成30年9月に建造中の八ッ場ダムを訪れました。
新しく建造されたJR吾妻線・川原湯温泉駅から歩きました。ダムの水没地区から移転した川原湯温泉街を通り、約20分で八ッ場大橋に到着。橋からは建設中のダムがよく見えます。
当時、建設中のダム見学ができる「やんばツア-ズ」が開催されていました。お子さんからダムマニアまで人気のツア-でしたね。


眼下には吾妻川や廃線となった旧吾妻線の線路跡・鉄橋が見えます。
右岸の高台に新しく吾妻線の線路が敷設されました。

左岸にある「やんば見放台(展望台)」からのダム全景


建設中のダムの向こうは、国指定名勝「吾妻渓谷」。関東の耶馬渓といわれる美しい渓谷です。ダム建設によって吾妻渓谷の上流部の一部が水没しました。
少なからず渓谷の景観に影響を受けるのも、仕方ないことなのでしょうか。
現在八ッ場湖では水陸両用バスが運行され、湖畔にはキャンプ・バーベキュ-場が整備されています。川原湯温泉もあるので温泉目当てに訪れる方も多く、一年を通して賑わう一大観光地となりました。