国分寺崖線(がいせん)、湧水めぐり

湧水、お鷹の道

国分寺市には「国分寺崖線」から湧き出る数多くの湧水地がみられます。その湧水地を巡りながら歩いてみます。

「殿ヶ谷戸庭園」はJR国分寺駅から徒歩5分。元貴族議員だった江口氏が大正時代に建てた別荘を一般公開しています。(入園料大人150円)

この公園は河岸崖を利用した高低差のある回遊式庭園。崖線下には「次郎弁天池」がありハケ(崖線)から湧出する地下水が池に流れ込んでいます。
こんこんと流れ出る湧水は「東京の名湧水57選」に選出されています。

段丘上には数寄屋造り風の茶室「紅葉亭」。池にかかるイロハモミジが紅葉すると、ここからは見事な絶景が見られます。

河岸段丘をいかした日本庭園の趣が美しい

「お鷹の道」に向かいます。

江戸時代、この辺りが尾張徳川家のお鷹場だったことから”お鷹の道”と名付けられました。「お鷹の道・真姿の池湧水群」として「日本の名水百選」に選出されています。

小さな川ですが水の流れる音が心地よく聞きながら散歩。

小径の脇には小川が流れ、野川に注ぎこんでいます。

ホタルが戻ってくるように願います。

小川にホタルが戻るように地元の方々が努力されています。(しばらくホタルは確認できない状況が続いているそうです)

崖線下から清水がこんこんと湧き出ています。水に手をつけてみると思っていた以上の冷たさです。水遊びしているお子さんもいました。
隣接する「真姿の池」。この池の名は「昔々、皮膚病で苦しむ女性が、この池の水で身体を清めると美しい姿を取り戻した」という伝説が由来となっています。

小さな池ですが水が澄んでいます。

「おたかの道湧水園(旧本多家住宅長屋門・蔵)」は見学できる歴史的建造物。武蔵国分寺跡を紹介・展示を目的とした「武蔵国分寺跡資料館」があります。(見学料100円)
目の前にはお休み処「史跡の駅 おたカフェ」。地元特産品を使ったメニュ-が提供されています。

ここのカフェでは地元の物産品も販売しています。

2~3分歩くと現在の「国分寺」があります。

本堂は昭和60年に改築されたもの。門前には楼門があり、江戸時代の建築様式をよくとどめている建物です。

国指定史跡「武蔵国分寺跡」

武蔵国分寺跡は歴史公園として整備されています。

武蔵国分寺跡は全国の国分寺跡と比べても規模が大きく歴史的にも貴重な場所。
現在は公園として整備されています。この日も多くのご家族がレジャ-シートを敷いてくつろいでいました。

※国分寺・・・741年に聖武天皇が仏教による国家鎮護のため、当時の日本の各国に建立を命じた寺院。

「武蔵国分尼寺跡」、こちらも歴史公園として整備されています。ここから西国分寺駅に向かいます。

国分寺駅→殿ヶ谷戸庭園→お鷹の道・真姿の池湧水群→武蔵国分寺跡→武蔵国分尼寺跡→西国分寺駅のコ-スはゆっくり散策しながらでも2時間ほどです。
休日にちょっとリフレッシュするには絶好の場所です。