神奈川県三浦市にある「城ヶ島」は昔から人気の観光地。詩人・北原白秋が生涯愛した城ヶ島を一日歩いてみます。
京急線の「三浦半島1DAYきっぷ 1960円」を利用。京急線往復とフリ-区間の電車・バスが乗り放題のお得なきっぷです。
京急線「三崎口」駅から城ヶ島行に乗車し、終点で下車。バス停から昔懐かしい商店街を通って「西の磯」に向かいます。
城ヶ島には海岸線に沿って全長約4kmのハイキングコースが整備されています。
今日は東京湾フェリーが欠航するほどに波が高く、荒れた海になっています。
城ヶ島の西端に位置する「長津呂崎(ながとろさき)」には雄大な岩棚が広がっています。
関東大震災で隆起したものです。断層でできた割れ目が波で浸食されて入り江が作られました。
この入り江には明治時代までアシカが生息していたといわれています。
露出した地層が見られ「日本の地層百選」に選ばれた場所。
海際の岩礁には激しく波が打ち付けられ、しぶきが高く舞い上がっています。
ものすごい迫力です。
岩石面上の至る所に「ポットホ-ル」が見られます。岩石に割れ目などの弱い部分があると、そこが水流によってくぼみとなります。
長津呂崎の背後にある小高い丘には「城ケ崎灯台」があります。
日本で5番目に点灯した西洋式灯台。現在の灯台は1927年に再建されてものです。
灯台の中には入れませんが、基部から望む太平洋の眺めは抜群です。
以前、灯台に隣接して「京急城ヶ島ホテル」がありました。
オ-シャンビュ-が人気のホテルでしたが、2020年にコロナの影響で廃業に。料理、お風呂も素晴らしかったので残念です。
海岸沿いのハイキングコースを「城ケ崎公園」までのんびり歩きます。
「馬の背洞門」は城ヶ島を代表する景勝地。波の浸食によってぽっかりと穴が開いています。洞門の上を通る道が”馬の背”に似ていることから馬の背洞門と名付けられました。
現在、洞門の通り抜けは出来ません。関東大震災で岩盤が隆起するまでは満潮時に小舟で通り抜けが出来たそうです。
穴に近づいて覗いてみました。荒々しい波が今にも押し寄せてくるかと思うほどの迫力です。
「ウミウ展望台」は県の天然記念物に指定されたウミウやヒメウ、クロサギの繁殖地。
ウミウは毎年11月から翌年4月にかけておよそ2,000羽が飛来します。
遠くに飛び交う鳥の姿が見えていました。
「城ヶ島公園」は水仙の名所。30万株の八重咲水仙が1月中旬から2月中旬に見頃を迎えます。
防風のために植樹されたクロマツ林を通り抜けると解放感いっぱいの芝生に出ます。
向こうには三浦半島の海岸線。海食崖の上に設置された2基の風車が強風で勢いよくまわっています。
公園の最奥にある「安房埼灯台」
重厚な城ケ崎灯台とは違ってとんがり屋根の可愛らしい灯台です。2020年に公募から選ばれたデザインによってリニューアルされました。
まわりには遮るものがないので360°の素晴らしい展望が開けています。岩場まで降りていける階段があり、そこでは磯遊びや釣りが楽しめます。
三崎港の「産直センタ-うらり」とを結ぶ”三崎港渡船”は12人乗りの小さな船。
わずかな距離の船旅ですが、旅情をかりたててくれます。乗船料大人500円。
以前に城ヶ島を含む三浦半島がミシュラン・グリ-ンガイドの2つ星を獲得。城ヶ島は世界にも認められた風光明媚な観光スポットです。