群馬県甘楽町(かんらまち)はかつて小幡藩の城下町。織田信長の次男・信雄(のぶかつ)が藩祖です。
現在も城下町としての面影が町の随所に残されています。
最寄り駅は上信電鉄・上州福島駅。公共交通機関はないので、交通手段はタクシ-(乗車時間約5分)か徒歩になります。徒歩の場合は30分ほどです。
駅には町営の無料レンタサイクルがあるので、そちらの利用がお勧めです。

小幡の町中には「雄川堰」と呼ばれる水路が流れています。かつては生活用水として使われていました。
その役目を終えた現在でも小幡を代表する景観です。「日本の名水百選」に選ばれています。

雄川堰に沿って植えられた桜並木


古民家カフェ「信州屋」(甘楽町大字小幡7)は明治時代に建てられたよろず屋の建物。
現在は休憩所・観光案内所として活用されています。
古い建物と桜の取り合わせに風情を感じます。

城下町の雰囲気が残る「中小路」

(高橋家住宅、食い違い郭など)武家屋敷だった頃の遺構が多く見られるエリア


「松浦氏屋敷」(甘楽町大字小幡734-1)は江戸時代・小幡藩の武家屋敷。屋敷全体が群馬県の特別史跡です。見学無料。(見学は外観のみ)

「楽山園」(甘楽町大字小幡648-2)は江戸時代初期、織田氏によって築庭された庭園。群馬県唯一の大名庭園で国の名勝に指定されています。
入場料大人300円、「休園日=年末年始、開園時間=9:00~17:00(最終入園16:30)・季節により異なります」

池を中心とした「池泉回遊式庭園」。築山には二つの茶屋を配しています。茶事に造詣が深い”織田氏”らしい庭園です。

借景として背後の紅葉山や連石山の山並みを取り込んでいます

雄川に沿って整備された「雄川遊歩道」では分水口や石橋がみられます

水路沿いの階段

小幡・他の見所
「甘楽町歴史民俗資料館」(甘楽町大字小幡852-1)
大正時代、製糸組合・小幡組の繭倉庫だった建物を活用した資料館。
かつて養蚕が盛んだった頃の小幡の歴史を紹介しています。
入園料大人200円。「休館日=月曜日・年末年始、開館時間=9:00~16:30」

「道の駅・甘楽」(甘楽町大字小幡444-1)
地元の特産物やお土産などを販売。食事処も併設されており、特産のきじ肉やもちきびを使った名物”桃太郎ごはん”が楽しめます。
江戸時代の名主住宅「松井家住宅」が移築復元され、一般公開(無料)されています。


町全体が豊かな自然に囲まれ、喧噪からかけ離れた静かな場所です。決して有名な観光地ではないですが、一日ゆったりと過ごすにはお勧めです。