「渋沢栄一」で注目の深谷市巡り

渋沢栄一の生家「中の家」」

埼玉県深谷市は近代日本経済の父といわれ、2024年に1万円紙幣の図柄になる「渋沢栄一」の誕生地。大河ドラマ「青天を衝け」の主人公のモデルにもなり、今注目されている渋沢栄一ゆかりの名所を巡ります。

東京駅を模したデザインの駅舎はフォトスポットとして人気。ライトアップもされるので多くの方が撮影に訪れます。

【誠之堂(せいしどう)・清風亭(せいふうてい)】

JR深谷駅より深谷コミュニティバス「くるリン」北部シャトル便・渋沢栄一記念館行に乗車し大寄公民館バス停で下車。歩いてすぐです。

誠之堂は大正5年に渋沢栄一の喜寿(77歳)を祝って建築されました。
外観は西洋風の農家をイメ-ジ。屋根の”風見鶏”が目を引きます。国の重要文化財です。
誠之堂と隣接する清風亭は、かつて東京都世田谷区瀬田の第一銀行の関連施設にあった建物。平成9年に深谷市が譲り受け、現在地に移築されました。

大広間や化粧の間の窓のステンドグラスは可愛らしいデザイン。

大広間は円筒型の漆喰(しっくい)天井が特徴的。正面には渋沢栄一の石膏レリ-フが見られます。

「清風亭」

建物内部はヨーロッパ風の佇まいでおしゃれな感じがいいですね。どちらも入館無料です。

【渋沢栄一記念館・中の家(なかんち)】

JR深谷駅から「渋沢栄一論語の里 循環バス」または深谷市コミュニティバス「くるリン」北部シャトル便・渋沢栄一記念館行に乗車。

記念館では渋沢栄一にゆかりの写真などの資料を展示。多目的室では栄一に関連する映像が見られます。入場無料。

ここの見所は渋沢栄一アンドロイドによる講義。精巧にできていて動作も本物の人のようです。

建物裏側にある渋沢栄一の銅像

記念館から徒歩10分、渋沢栄一ゆかりの「中の家」

現存する主屋は栄一の妹夫妻によって明治28年に建てられたもの。栄一の生家は明治25年に火災で焼失しました。敷地は広く蔵がいくつもあり、当時の裕福な暮らしぶりが伺えます。

居間には渋沢栄一のアンドロイド。知らない人は本当に人が座っていると思ってしまいますね。

【旧日本煉瓦製造施設】

深谷コミュニティバス「くるリン」北部シャトル便・新戒行に乗車し、新井郵便局前バス停で下車。歩いて5分です。

日本煉瓦製造株式会社は渋沢栄一らによって設立。ここで製造されたレンガは東京駅や迎賓館赤坂離宮、日本銀行などの有名建築物に使用されました。
2006年に廃業し現在は深谷市管理の施設として一般公開されています。入場無料。

旧事務所

「旧事務所」「旧変電所」「ホフマン輪窯6号窯(がま)」と少し離れた所にある「備前渠(びぜんきょ)鉄橋」が国の重要文化財。

旧変電所

レンガを焼成するためのホフマン輪窯はドイツ人技師ホフマンが特許を得ていたもの。
ここの輪窯は長さ56,5m、幅20m、高さ3,3mの大規模な窯です。
内部はぐるりと一周つながっていて、18の焼成室に区切られています。この形の窯は全国に4基しか残されていない貴重なもの。

現在補修工事のため一般公開を休止しています。令和6年頃に再開を目指しているそうです。(土、日、祝日に一般公開予定)
窯の中は思っていた以上に広いスペ-ス。永い年月を経てきたことが感じられる神秘的な空間です。

操業当時はレンガの輸送のため深谷駅まで専用の鉄道が敷設されていました。現在は、この鉄道跡が遊歩道になっています。

【埼玉県立深谷商業高等学校記念館】

「埼玉県立深谷商業高等学校記念館」はフレンチ・ルネッサンス様式を基調とした大正時代の木造校舎。中央に塔屋があり左右対称の建物で、国の登録有形文化財です。
渋沢栄一らの尽力によってつくられた学校です。
「萌黄色(もえぎいろ)」が際立つ秀麗な建物。現在、見学は日曜のみです。(見学時間10~12時、13~15時)入場無料。

「七つ梅酒造跡」も深谷に訪れたおりには是非訪れてほしい場所です。廃業した老舗酒蔵の敷地を活用し様々の業種のお店が入居しています。

レトロな雰囲気が最高です。よくテレビや映画のロケ地に使われています。
敷地内にある映画館「深谷シネマ」は酒蔵を改装したミニシアタ-。定員57名のこじんまりした映画館ですが著名な映画監督のト-クイベントが頻繁に行われています。

渋沢栄一ゆかりの名所を巡りました。今、注目度が急上昇の深谷を訪ねてみて下さい。