「伊豆の踊子」天城路を行く

伊豆半島の中央に位置し、人気観光スポットが数多くある天城路。
今回、「河津七滝(ななだる)」「旧天城トンネル」「浄蓮の滝」の3ケ所を巡ります。
交通費節約のために上野(山手線)→新宿(小田急線)→小田原(東海道本線)→三島(伊豆箱根鉄道駿豆線)→修善寺のル-ト。帰りも修善寺からになります。

修善寺では東海バスの「天城路フリ-パス」大人2400円を購入。河津から天城エリアそして修善寺までのバス路線が2日間乗り放題のフリ-パス。
まず河津に行って引き返しながら旧天城トンネル、浄蓮の滝に寄り修善寺に戻ります。


修善寺駅から人気急上昇の観光地「河津七滝(かわずななだる)」に向かいます。「河津駅」行のバスに乗車し、約1時間で河津七滝バス停で下車。

河津地方の方言で滝は「たる」と読みます。それが河津七滝と読むときに濁って「だる」となりました。


河津七滝を巡るル-トは最初の「大滝(おおだる)」から最後の「釜滝(かまだる)」までゆっくり歩いても1時間程度。ただ途中には急な階段もあるので歩くのに自信がない方は逆ル-トがお勧めです。
最初に訪れる「大滝」は老舗旅館「天城荘」の敷地内にあります。

伊豆では浄蓮の滝に次ぐ規模の名瀑です。

落差が約30mあり河津七滝では最大の滝。

川沿いには二つの露天風呂があります。

滝つぼ近くには天城荘が管理している有料の露天風呂。水着を着て入ります。映画「テルマエ・ロマエ」のロケ地になりました。

「出合滝(であいだる)」は本谷川と萩入川の2つの川が合流することから名前が由来。合流後は河津川となります。小規模ですが渓谷感があり見ごたえがある滝です。
すぐ近くにある「カニ滝」は高さ2m、幅1mの小さな滝。どれが滝なのか案内板がないとわかりません。

残りの滝巡りをする前に食事を取ります。わさび丼で有名な「かどや」です。

順番待ちのウェイティングリストに記入し1時間以上待って入店。テレビ番組「孤独のグルメ」で紹介されてからは一層観光客で賑わっているようです。


わさび丼は自分で生ワサビをおろし器ですりおろします。店員さんから丸く回しながらすりおろして下さいとの説明。
かつお節がのったご飯にすりおろしたワサビと醤油をかき混ぜた単純な食べ物ですが、非常に美味しい。ワサビが違うのでしょうか。五郎さんがお代わりした気持ちがわかります。

お腹を満たして滝巡りを再開。
途中にある「願い石」。3個の石を願い事をした後に川の中にある大岩に投げます。大岩の上のしめ縄の中に1個でも入れば願いが叶うとされています。

「伊豆の踊子と私」のブロンズ像。この光景はテレビでもよく観ます。

「初景滝(しょけいだる)」の前には「伊豆の踊子像」。ここが一番のSNS映えスポットです。多くの方が記念写真を撮っています。

「蛇滝(へびたる)」は周りの玄武岩がヘビのうろこに似ていることから、「エビ滝」は滝の流れがエビのしっぽに似ていることから名前が由来。

最後の「釜滝」には滝つぼを見下ろす展望デッキがあります。近くで滝が見られるので結構な迫力。滝の周りには溶岩が冷えて柱状になった「柱状節理」がみられます。


最寄りのバス停「水垂(みずだれ)」から「旧天城トンネル」へ。
「水生地下(すいせいちした)」バス停で降りるとすぐに旧道を案内する標識があります。つづら道を20分程歩いて行くと旧天城トンネル(天城隧道)に到着です。

明治時代に誕生した全長445.5mのトンネル。日本初の総石造り道路トンネルで国の重要文化財。
川端康成の小説「伊豆の踊子」の舞台にも。歌手・石川さゆりさんが唄う「天城越え」によって一躍有名になりましたね。

トンネルの反対側まで歩きます。静寂なトンネルを歩いていると、壁からピチャピチャと流れ落ちる水の音がちょっと怖い。

トンネルは石を1つ1つ積み上げて造られました。3500個以上も使用されています。

反対側出入口から「二階滝(にかいだる)」バス停まで30分ほど歩きます。
天城越えの歌詞にもでてくる「寒天橋(かんてんばし)」

バスに乗り最後の目的地「浄蓮の滝」へ。15分ほどで到着です。
浄蓮の滝バス停から本谷川の川岸までながい階段を降りて行きます。

浄蓮の滝は落差25m、幅7mで「日本の滝百選」にも選定された伊豆の名瀑。

天城越えの歌碑。やはりここも”天城越え”で一躍知名度が上がりましたね。

川沿いには湧水を利用した「わさび沢」が広がっています。”滝とわさび沢”伊豆を代表する景色です。
売店でお土産をと思いましたが閉店間近。地方の観光地はお店が閉まる時間が早いです。

修善寺に戻り帰途につきます。今日一日、タイトなスケジュールでしたが天城路の良いところを十分に楽しめました。